生理痛(月経困難症)の解説

 「病気ではないのだから、がまんするのがあたりまえ」と、ひたすら耐えてはいませんか?

 でも無理は禁物!痛みをがまんするだけでは何の解決にもなりません。今回は症状に合わせて生理痛をうまく乗り切るための工夫をご紹介します。

セルフチェック:あなたの痛み、がまんしていて大丈夫?

 痛みの強さや場所には個人差がありますが、なんとなく下腹部が重苦しいなど、軽いものならさほど問題はないでしょう。しかし「寝込んでしまうほど下腹部が痛い」「吐き気やめまいがする」「鎮痛剤を飲んでも効かない」など、日常生活に支障をきたすほどであれば、病気の可能性もあります。

 下記で当てはまるものがあれば、要注意。婦人科の受診をおすすめします。

<生理痛のセルフチェック>

□ 生理でないときも痛むことがある
□ 以前よりも痛みがひどくなってきた
□ 不正出血がある
□ これまでなかったのに、急に生理痛が起こった
□ 経血量が異常に多い、レバーのような塊がある
□ 生理期間が長引くようになった
□ セックスの時に痛む
□ 鎮痛剤を飲んでも痛みが治まらない
□ めまいや吐き気がある
□ 毎回、起き上がれないほど痛い

生理痛の原因

 生理痛の原因には主に器質的疾患(子宮や卵管などの異常)と機能的疾患(ホルモンのアンバランスなど)があります。以下に詳しくご説明します。

■器質的疾患

子宮や卵管などに異常がある場合です。生理でないときにも痛むようであれば、こうした病気の可能性があります。

●子宮筋腫

どんな病気なの?

 硬いコブのような組織が子宮の筋肉に発生する病気で、30歳以上の女性に多い病気です。

 良性の腫瘍で、悪性変化を起こすことは稀ですが、受精卵が着床しにくくなるので、不妊や流産の原因となります。

どんな検査や治療をするの?

 内診で子宮の状態を調べ、次に超音波やCTスキャンで筋腫の大きさ、位置、数などを検査します。

 根治的な治療はやはり手術です。筋腫の具合や患者の希望などによって、子宮ごと摘出する場合と子宮は残して筋腫だけを摘出する場合とがあります。一時的な療法ですが、ホルモン剤で筋腫の成長を抑える方法もあります。

●子宮内膜症

どんな病気なの?

 子宮の内側を覆う子宮内膜の組織の一部が、子宮以外の場所に飛んで増殖と剥離を繰り返す病気です。

 月経と同じようにその場所で出血を繰り返すため、行き場がない血液がその場に溜まり、それが周囲の臓器や組織と癒着を起こして激しい生理痛や腰痛、不妊などを引き起こします。

どんな治療や検査をするの?

 内診、直腸診、超音波検査の他、詳しく調べる場合には血液検査や腹腔鏡検査などをします。

 再発が多いので完全に治すには根治的手術(病巣、子宮、卵巣をすべて摘出)になりますが、症状が軽く、さらに出産を希望する場合は、まずホルモン療法で病巣組織を萎縮させる方法もあります。

■機能的疾患

 子宮や卵巣には特に異常はなく、ホルモンのアンバランスやストレス・緊張、冷えなどが原因で生理痛がある場合です。

 婦人科では、痛みを和らげる治療が中心となります。鎮痛剤を使ったりホルモン剤で月経を調整したりすることで、症状を緩和させます。

生理痛の解消 - 簡単セルフケア

 とくに病気が原因ではない生理痛(機能的疾患)であれば、簡単なセルフケアで、かなり楽に乗り切ることができます。ポイントは、下半身の血液の流れをよくすることです。

■体を温めましょう

□ ひざ掛けや毛布で腰を覆うなど、下半身を冷やさないようにしましょう。携帯カイロを下腹部に貼るのも効果があります。
□ 股上の深いショーツも効果的です。ただしガードルは身体を締め付けるので、避けましょう。
□ お風呂にゆっくり入りましょう。全身の血行がよくなるだけでなく、リラックス効果もあります。

■鎮痛剤を上手に使いましょう

 正しい飲み方を守って上手に使えば、薬は危険なものではありません。薬を飲むことに抵抗を感じる人も多いようですが、痛みのストレスから子宮がさらに収縮し、かえって痛みが増す場合もあるのです。

 市販薬でもかまいませんが、自分の体質に合ったものを婦人科で選んでもらう方がよいでしょう。 痛くなるときちょっと前に飲んでおくと効果的です。

■ピリグの体操

 我慢できないほどの痛みでなければ、安静にするよりも軽い体操の王が効果的です。「ビリグの体操」は、子宮の緊張をほぐし骨盤内のうっ血を解消する体操で、生理痛の8割が治るともいわれています。両方を1セットとして3回、できれば毎日一度行ってください。

□ 腰を左右に動かす

1. 壁に横向きに立ち、肩の高さに直角にひじを上げ、手のひらまでを壁にぴったりつける。

2. つま先で立って、壁に腰を3回つける

3. 反対側でも同様に3回行う。

□ 腰を前後に動かす

1. 壁に向かって立ち、腕を組んでひじから先を壁につける。

2. つま先で立って、背骨を骨盤の上に乗せるようにし、おなかを壁にゆっくりと3回つける。

■リラックスしましょう

 精神的なストレスも生理痛には大敵です。好きな音楽を聴く、映画やビデオを見る、買い物に出かけるなど、自分が好きなこと、楽しめることをしましょう

 軽いスポーツもOKです。アロマテラピーもリラックス効果が高いものです。ローマンカモミールやゼラニウムがおすすめです。

■自分に合った漢方薬を試してみましょう

 漢方薬は即効で完治するというものではありませんが、切羽詰った状況でなければ、生理痛を和らげる第一選択肢にするのもよいでしょう。最近では婦人科でも漢方薬を扱うところも多く、病院で処方してもらえれば健康保険も適用されますので、医師に聞いてみることをおすすめします。

 漢方薬は対症療法ではなく、体質などその人の状態に合わせて処方を決めていきますが、一般的には冷えによる生理痛には<当帰芍薬散>、症状がひどい場合は<桃核承気湯>、しこりがある場合には<桂枝茯苓丸>などが使われます。

生理痛に関するQ&A

■Q 26歳会社員です。初潮の頃は痛みが無かったのですが、大学時代から薬を手放せなくなっています。生理のたびに市販の薬を1日か2日くらい使っていますが、このまま習慣的に飲み続けるのも心配です。将来副作用などはないでしょうか? 

■A 痛みを軽減させることによりQOL(Quality of Life 生活の質)を確保できることの方が、よほど健康上の利益が大きいと考えられます。

 痛みを我慢することはストレスによりさらに痛みが強くなることや、精神的な負担にもなります。鎮痛剤を飲むとクセになるとか、出産時に影響があるのではと思う人がいるようですが、月に数日程度の鎮痛剤を飲んでもまったく心配はありません。ただし、決められた量を飲んでも効かないようなときは自己判断で薬の量を増やしたりせずに、産婦人科で相談してください。

 生理痛は思春期の女性、結婚前の女性に特に多く、一度出産を経験するとなくなるケースが多いようです。また、結婚、転職、引っ越しなど、生活環境が変わったら治ったという人もいます。初潮時にはなかったのに成長ともに生理痛が起きたいうことは、排卵が正常にあると考えていいでしょう。

生理痛が気になる人は健康チェックしましょう!

生理痛が気になる方は不妊症度をチェックしましょう!

 一般的に「不妊症」とされるのは「妊娠を望んでいるカップルが通常の性生活を行っているにもかかわらず、1年を経過しても妊娠しない場合」です。現在10組に1組のカップルが何らかの原因で不妊症であるというデータがあります。

 普段の生活を見直し、不妊のリスクがないか思い当たるものをチェックしてみましょう!
 ※こちらのチェックは女性を対象としたチェックになります。

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生理痛が気になる方はストレス耐性度をチェックしましょう!

 生理不順と”ストレス”は大きな関係があるとされています。ストレス耐性とは、ストレスにどれだけ耐えることができるかの強さの違いをいいます。心身ともに健康に過ごすためには、ストレスと上手く付き合っていくことが大切です。自身のストレス耐性がどれくらいか確認する意味でも、気軽にチェックしてみてください。

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